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綿帽子と角隠しの意味と違い 合わせる髪型・似合う人

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日本の伝統と文化を感じられる「和装」。華やかな色合いのなかにも厳かさや気品を感じられる和装は、結婚式の衣装として根強い人気があります。
花嫁和装は、白無垢や色打掛、振袖、新和装など、種類もさまざまです。そして、これらの衣装に合わせて着用する重要なアイテムに「綿帽子」や「角隠し」があります。
今回は、綿帽子と角隠しに注目し、それぞれの意味合いや似合う髪型などについて紹介します。

【目次】

  1. 綿帽子と角隠しのそれぞれの由来と意味
  2. 「綿帽子」角隠しとヘアスタイル 洋髪でも使える?
  3. 顔立ちで選ぶ 似合うのはどんな顔立ち?
  4. おしゃれな綿帽子、角隠しのデザインや種類にはどんなものがある?
  5. 綿帽子や角隠しの構造はシンプルで、手作りもできる
  6. コツを押さえて、きれいな和装の花嫁姿を残す
  7. まとめ

綿帽子と角隠しのそれぞれの由来と意味

綿帽子(わたぼうし)挙式まで花嫁の顔見せはもう少し待って

綿帽子は袋状になった白い帽子のようなもので、白無垢に合わせて着用するのが基本です。綿帽子は挙式でのみ使用され、ウェディングドレスのベールと同じ役割を持ちます。

綿帽子の歴史は古く、その起源は平安・鎌倉時代までさかのぼります。かつて、高貴な女性が顔を隠したり、寒さや砂埃を避けたりするためにかぶっていた、袿(うちぎ)や衣(ころも)と呼ばれる衣装が綿帽子の由来だそうです。
白無垢と綿帽子のセットは、最も格式が高い衣装とされています。

角隠し(つのかくし)角を隠して婚家に従うという意味

角隠しは花嫁の髪を覆う帯状の布のことで、怒りの象徴とされる「角(つの)」を隠して、「夫に尽くすおしとやかな妻になる」という意味合いが込められています。

角隠しは綿帽子と異なり、白無垢以外にも合わせられます。和装の挙式や披露宴で色打掛や引き振袖のヘアスタイリングの一例として角隠しがあります。ただし、角隠しは洋髪には合わせられない点に注意してください。

引き振袖のなかで、最も格式が高いとされる黒引き振袖と角隠しの組み合わせは、かつて花嫁の正装とされていました。挙式や披露宴の機会に、日本の伝統的な衣装に身を包んでみてはいかがでしょうか。

「綿帽子」角隠しとヘアスタイル 洋髪でも使える?

綿帽子と角隠しを使う際に、注意しなければならないのはヘアスタイルです。綿帽子と角隠し、それぞれに合わせるヘアスタイルを見ていきましょう。

綿帽子は洋髪でもOK 綿帽子キーパーを使って

綿帽子は日本髪の文金高島田はもちろん、洋髪などにも合わせられます。髪全体を綿帽子で覆うため、ショートヘアでも違和感なく着用できます。
文金高島田ではなく、洋髪などのうえに綿帽子をかぶる場合は、綿帽子キーパーを使用しましょう。綿帽子キーパーは綿帽子の形をきれいに保つための専用器具です。器具が必要な方は髪型を相談する際に、レンタルが可能かを確認してみてください。

角隠しは文金高島田、かんざしや花を合わせて

角隠しを使う場合は、地毛で日本髪を結うか、和装用かつらを使うのが一般的です。綿帽子より髪型がよく見えるため、かんざしや花で個性を出せるのが、角隠しのメリットです。
角隠しは着物同様に布を巻いて着付けていくため、着付け方でも印象が変わります。イメージどおりになるよう、打ち合わせの際に確認しておきましょう。

顔立ちで選ぶ 似合うのはどんな顔立ち?

「綿帽子と角隠しのどちらを選ぶか迷う……」という方は、ご自身の顔立ちから選ぶのがおすすめです。ここでは、綿帽子と角隠し、それぞれに似合う顔立ちを紹介します。

かわいらしい、やわらかい印象の丸顔や丸みを帯びたお顔立ちなら綿帽子

顔の輪郭をやわらかく覆う綿帽子は多くの方に似合いますが、丸顔や丸みを帯びた顔立ちの方には特に似合います。可愛らしくやわらかい印象にしたいなら、綿帽子を選ぶとよいでしょう。

また、フェイスラインをカバーしたい方にも綿帽子は向いています。奥ゆかしさを醸し出しながらも、気になる部分を隠せます。

目鼻立ちがはっきりしている方や面長の方には凛として見える角隠し

日本髪を美しく見せる角隠しは、目鼻立ちがはっきりしている方や面長の方におすすめです。凛とした雰囲気を出したい方や、ヘアスタイルを見せたい方は、角隠しを選択しましょう。

おしゃれな綿帽子、角隠しのデザインや種類にはどんなものがある?

同じ綿帽子や角隠しでも、素材やデザインで雰囲気はガラリと変わります。自分の雰囲気に合ったデザインを選んで、思い出に残る挙式と披露宴にしましょう。

綿帽子はちりめんや羽二重素材がベーシック

綿帽子の素材は、ちりめんや羽二重が一般的です。
ちりめんは表面に浮き出たシボが特徴で、シボによってしなやかな風合いを醸し出せます。シボによって生まれる立体的な凹凸は光を複雑に反射するため、綿帽子の立体感がより際立ちます。

羽二重は無撚糸(むねんし:よっていない糸)を使った絹織物で、薄くハリがあり、上品な光沢があるのが特徴です。手触りは軽くなめらかで、その質感から羽二重の綿帽子を選ぶ方もいます。

真っ白のものと赤ふき(赤いライン入り)なども

綿帽子は真っ白なものが一般的ですが、ふちに赤ふき(赤いライン)が入ったものもあります。白い生地に赤が混ざることで、紅白のおめでたい色合いになります。
赤ふきの綿帽子を着用すると、写真写りが良くなる効果もあるため、赤ふきの白無垢を選んだ方は、綿帽子も赤ふきにしてみてはいかがでしょうか。

淡いお色の刺繍や模様入りも

生地に牡丹などの刺繡を加えた綿帽子もあります。淡い色でさりげなく刺繍を入れたものや、金糸で華やかに彩られた刺繍を入れたものなど、その種類はさまざまです。

オーガンジーやレースなどベールに近い素材のものも

オーガンジーは上品さや高級感のある風合いを持つ生地で、ドレスやパニエなどによく利用されます。透け感が透明感を演出するため、ちりめんや羽二重にはない雰囲気を作り出せます。
オーガンジーやレースなどを用いた綿帽子は、最近では珍しくありません。洋髪と綿帽子を合わせたい場合は、ぜひ選択肢に加えてみてください。

角隠しは白の正絹 綸子(りんず)など

角隠しは多くの場合、染めていない真っ白な絹を使いますが、なかには綸子(りんず)と呼ばれる織物を使用したものもあります。
綸子はよっていない糸を使って織られたもので、折り方によって紋が浮き出るのが特徴です。独特の光沢があり、やわらかで、着物によく利用されています。

綿帽子や角隠しの構造はシンプルで、手作りもできる

綿帽子や角隠しは立体的で自作するのは難しそう、と思う方もいるかもしれません。しかし、綿帽子や角隠しは、複雑に見えて形自体は非常にシンプルです。

手作りしてみたいという方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。

綿帽子や角隠しの型紙や作り方は、インターネット上にもいくつか公開されています。生地を購入して自分で作ってみたいという方は、インターネットで調べながら制作してみるのもおすすめです。

コツを押さえて、きれいな和装の花嫁姿を残す

綿帽子や角隠しを着用する際には、全体のバランスに注意しましょう。バランスが崩れると、写真写りも悪くなってしまいます。
ここでは、綿帽子と角隠しを着用する際のコツを5つ紹介します。

綿帽子は前髪、左右の髪がバランスよく見える

頭をすっぽり覆う綿帽子は、綿帽子から見える顔や髪のバランスが重要です。前髪や左右の髪のバランスを均等にし、帽子で顔が隠れすぎないようにしましょう。
頭のサイズに対して綿帽子が大きすぎる場合や小さすぎる場合も、見栄えが悪くなってしまいます。事前に試着して、サイズを確認しておくことが大切です。

綿帽子はあごを引いて、斜め45度の角度から撮影するのがベスト

綿帽子を着用して撮影する際は、顔に影がかからないようにするのがポイントです。顎を引いて、斜め45度から撮影すると綿帽子をより美しく見せられます。

角隠しは、正面が眉の高さになるようにする

角隠しは、正面が眉の高さになるようにしましょう。着ける位置が低すぎると、角隠しの凛とした印象が薄れてしまい、逆に高すぎるとおでこが見えすぎてぼやけた印象になってしまいます。

正面だけでなく、横顔、ななめ後ろ姿の写真も押さえたい

角隠しは、髪型や髪飾りも魅力の一つです。さまざまな角度から撮影して、記録に残しておきましょう。撮ってほしい構図がある場合は、撮影の打ち合わせの際に撮りたいパターンを伝えておくとよいでしょう。

前撮りをすれば、綿帽子と角隠しの両方を楽しめる

綿帽子と角隠しのどちらにするか悩んでいる方は、挙式の際に選べなかった綿帽子あるいは角隠しを前撮りで着用してみてはいかがでしょうか。前撮りなら、スタジオはもちろん、和装でのロケーション撮影も可能です。
ラヴィファクトリーでは、和装でのロケーション撮影も承っています。ロケーション撮影について詳しくは、下記リンクからご確認ください。

まとめ

綿帽子と角隠しは、和装の挙式や披露宴を彩る大切なアイテムです。綿帽子と角隠しには、合わせられる衣装や似合う髪型に違いがあります。それぞれの違いを知って、日本の伝統的な婚礼衣装を楽しみましょう。

ラヴィファクトリーでは、ウェディングフォトの撮影を幅広く承っています。年間4万組の実績を誇るラヴィファクトリーなら、お客様のご希望に丁寧に寄り添った撮影が可能です。
和装でのスタジオ撮影、ロケーション撮影、挙式・披露宴撮影でお困りの方は、ぜひご相談ください。

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